Appleは、データセンターでAIソフトウェアを実行するための独自チップの開発に取り組んでいると報じられています。ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、このプロジェクトは「ACDC」または「データセンターのAppleチップ」のコードネームで呼ばれ、数年にわたって開発が続けられてきました。
【戦略】AIアプリケーション実行に特化した新たなチップ開発
Appleの新しいAIチップは、データセンターサーバー向けで、AIアプリケーションの実行に重点を置くことが計画されています。チップの設計・生産に関しては、台湾の大手チップメーカーである台湾積体電路製造(TSMC)と提携しているとのこと。AIモデルのトレーニングに特化するNvidiaとは異なり、Appleはアプリケーションの実行にフォーカスすることで、データセンターでのAI統合を目指しています。
ハイテク調査会社フトゥラム・グループのCEO、ダニエル・ニューマン氏は、このプロジェクトがAppleの戦略にとって「完全に理にかなっている」と指摘し、AppleがAI統合を視野に入れた戦略を進める重要な一歩だと評価しました。
【背景】生成AIへの大規模投資を進めるApple
AppleのCEO、ティム・クック氏は2月に、同社が生成AIに「多額の投資」を行っていると明かしました。今後の正式発表のタイミングや詳細は不明ですが、独自のチップ開発を通じてAppleがAI時代の競争で優位性を確保する狙いがあると見られます。
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