OpenAIは、Stack Overflowとのライセンス契約を締結したわずか1日後、Dotdash Meredithと新たなメディア契約を結びました。Dotdash Meredithは、People、Serious Eats、Investopediaなどを運営するメディア組織で、今回の契約によりOpenAIは同社のコンテンツを利用してモデルのトレーニングを行い、さらに関連するChatGPTクエリで同社のブランドからの情報を表示することになります。
【契約内容】相互メリットを目指すライセンス契約
この契約により、Dotdash MeredithはOpenAIのモデルを活用して、AIを利用した広告ツールの強化を図ります。OpenAIがFTやアクセル・シュプリンガーと結んだ他の契約と同様に、Dotdash Meredithとの新たな契約の具体的な金額や支払いの頻度は不明ですが、メディア組織とAI企業が互いにメリットを享受できる形を目指したものとされています。
Dotdash MeredithのCEOであるニール・ボーゲル氏は、この合意が「将来の健全なインターネットを確保する」と述べました。一方、OpenAIは、スクレイピングした著作権で保護された作品をクリエイターが識別して削除できるメディアマネージャーツールの開発を進めていることも発表しています。
【背景】契約か訴訟かで揺れるメディア業界
このような契約が成立した背景には、他のメディア企業がOpenAIと提携するか訴訟を選ぶかで揺れている現状があります。ニューヨーク・タイムズが訴訟の道を選んだ一方で、Dotdash Meredithは協力関係を築く道を選びました。今回の契約は、AI企業とメディア組織の関係性を考える上で重要な一歩となりそうです。
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